本読みさん

 S嬢さんのところで紹介されていた「自閉症社会学」を読んだ。私は感想文が苦手なので、それらしきものは書けない。でも面白かったです。どれくらい面白かったかというと、低め安定を保っていた気分が軽い躁状態になったような感じがするくらい面白かった。
 「自閉症社会学」の面白さは、やはり一方的な視点ではないところだと思う。私は以前、定型発達の人の言葉を「通訳」したことがあるのだけれど、その作業をしながら、文字に現れていない言葉を、どうやって自分は解釈しているのか不思議な気分になったことがある。

 私にとっては「自閉症裁判」よりも面白かった。「自閉症裁判」は少し感情が入りすぎている印象がある。それが読みやすさにつながっているのだと思うのだけれど、ややおおげさな表現がたまに気になってしまった。これは私が小説が苦手だということと関係があるのかもしれない。
 ちなみに「自閉症裁判」はアスペルガー当事者の知人には不評だった。読んでいる間、ずっと違和感があったのだそうだ。それが何なのかは分からない。彼女はアマゾンのレビューを読んで絶望的になったと言った。このことに関しては何度かやり取りを繰り返して、私なりに納得しているけれど、結論が出たわけではない。

 なんて、いつもこんな小難しいやり取りをしているわけではなく、普段はピアノの話やくだらないことをメッセンジャーで話している。くだらないことというのは「今の気分は237」とか「私は319が好きだ」とか、そんな話。しかし、これが面白いのです。何が面白いのだか分からない人もいるだろうけれど。
 でも、いいの。楽しんでますから。