保育日誌

 実家には保育日誌が今でも残されている。その日誌には、当時の私の保育園での様子が書かれている。二歳頃のものしか残っていないのだけれど、読んでいると今の自分と基本的に変わっていないような気がする。

  • 10cmほどの高さの平均台から手をもってとびおりるようにさせましたが「こわい、こわい」と言ってとびませんでした。本当に高いところはダメですネ。(二歳三ヶ月)
  • 遊園地へつくと友だちにつられ一目散にすべり台にのぼりました。しかし一段目に足をかけ二段目はどうかなあと見ていると、本人もハタと我にかえったようであわてて降りてブランコの方へ走り、しばらく乗っていました。少しずつ冒険心が出てきたようですネ。(二歳三ヶ月)
  • 食事中、いつも食べさせてほしいとグズります。今日も泣きっぱなし。一人でフォークを持とうとせず、口に入れてやると泣き止む。こんな状態が続いています。(二歳六ヶ月)
  • 行進と「ロンドン橋おちる」のゲームをしました。友達に押されたりしていつの間にか活動から離れていました。(二歳六ヶ月)
  • 「いそがしい」のお遊戯をしました。足を上げたりひざを曲げるように言っても、黙って立っていました。(二歳九ヶ月)
  • いろは積み木でカルタ取りをする。わかっているのだが、取ろうか取るまいか思案しているので、いつも横からとられていました。(三歳)

 読んでいると、とにかく怖がりでトロいという感じがするのだけれど、それを気にしなかった母はすごいかもしれんと思った。まあ、弟が産まれたばかりだったということもあるのかもしれないけれど。

 この保育園には生後六ヶ月から三歳になるまで通った。卒園時に保母さんたち(今は保育士さん)が、保育園で撮った写真をきれいにアルバムにまとめてくれている。もともと笑っている写真は少ないのだけれど、二歳になってからはほとんど笑っていない。いつもどこか泣きそうな不安そうな顔で写っている。

 でも私は、この保育日誌やアルバムを見るのが好きなんだよね。何となく。理由は分からないけれど。