救えるわけないじゃん

昔々、教員の採用試験を受けたときの面接が面白かった。「目の前に保健室に来た子どもがいると思って、話をしてください」
特に、どういう訴えで来たという提示はなかったと思う。んで、頑張って演じました。
「どうしたの?どこか具合が悪いのかなあ。う〜ん、そっかあ、うんうん…」と一人芝居状態。
その面接の最後に「あなたは、このように悩みを抱えた子どもを救えると思いますか」と聞かれた。ちょっと、かなり答えに窮して、苦しまぎれに「はい、救えます」と答えたんだけれど。
何だか今考えると、とーっても恥ずかしいんですけれど。
そんな救えるわけないじゃん、と思う、今は。もちろん、できる限りのことはするけれど「救う」というのは何か違うような気がする。
これは相手が大人であっても同じで、その人の問題はその人のものであって、他人が救うとか解決することはできないんだと思う。それを忘れちゃうと、いろいろトラブルが起こる。
他人である自分ができることは、黙ってそばにいるか、話を聴くか、「こういう考えもあると思うんだけれどね」(そういうことさえも言わない方がよいときもあるけれど)と言うことくらいなんだと思う。
そんなことを改めて思った。でも、すぐ忘れちゃうの。ダメだなあ。